2023年6月18日日曜日

コラム『ココロとカラダの薬箱』第10回



  岩槻の情報紙「ら・みやび」

NO.649より転載

「親子で一緒に楽しむ」 


 前回は「良い汗をかくとは」というお話しをしました。

良い汗をかくとは親子で一緒に遊び楽しむことでもあります。

子どもにとって遊びは「仕事」と言われるほど重要です。

子どもは遊びを通じて

自身の感情コントロールや問題解決の方法を学びます。



 皆さんの中には日常的に

子どもとよく遊ぶと言われる方が多いと思われます。

親の立場からすると子どもと遊んだとは、

『遊んであげた』こと。

子どもの立場では『遊んでもらった』になります。

同年代の子ども同士では『遊んだ』になります。
















 一方で一人っ子家庭が増えています。

クラスの半数が一人っ子かもしれません。

昨今の傾向として、同年齢の子どもとうまく遊べないが、

年上の子どもとはうまく遊べる子どもが増えていると言われます。
















 言いかたを変えれば、一緒に遊ぶのは苦手でも

遊んでもらうのは上手ということです。

周囲が大人たちばかりであれば、

必然的に『遊んでもらう』のが上手になります。

『周囲にあわせることが苦手・わがまま』な子どもの中には、

年少期のこの体験があるかもしれません。


 そこで、子どもの情緒・社会性などを発達させるには、

日常的に子どもとよく遊ぶだけではなく親子で一緒に楽しむ。

「〇〇〇してあげる」ではなく

「一緒に〇〇〇して楽しむ」の姿勢が重要です。















 先ず、年齢に関係なく子どもには

問題解決する能力があることを再認識してください。

例えば、2~3歳であっても隣で泣いている子がいると

自分のおもちゃを貸してあげる。

既に問題解決の能力を身に付けているのです。


 次に子どもが遊びの中で見せる様々な表情

(喧嘩をしたり物を壊す等の不適切な行動)に対して、

親としてどのような態度、行動をとるかということです。

子どもの感情(泣きわめく)に

親の感情(一方的に叱る)をぶつけていませんか。

その場で「良い・悪い」の価値評価をしていませんか。

ここがポイントです。子ども自身の問題解決能力を信頼してください。


NPO法人親子ふれあい教育研究所代表・藤野信行(元大学教授 心理学)


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