岩槻の情報紙「ら・みやび」
NO.649より転載
「親子で一緒に楽しむ」
前回は「良い汗をかくとは」というお話しをしました。
良い汗をかくとは親子で一緒に遊び楽しむことでもあります。
子どもにとって遊びは「仕事」と言われるほど重要です。
子どもは遊びを通じて
自身の感情コントロールや問題解決の方法を学びます。
皆さんの中には日常的に
子どもとよく遊ぶと言われる方が多いと思われます。
親の立場からすると子どもと遊んだとは、
『遊んであげた』こと。
子どもの立場では『遊んでもらった』になります。
同年代の子ども同士では『遊んだ』になります。
一方で一人っ子家庭が増えています。
クラスの半数が一人っ子かもしれません。
昨今の傾向として、同年齢の子どもとうまく遊べないが、
年上の子どもとはうまく遊べる子どもが増えていると言われます。
言いかたを変えれば、一緒に遊ぶのは苦手でも
遊んでもらうのは上手ということです。
周囲が大人たちばかりであれば、
必然的に『遊んでもらう』のが上手になります。
『周囲にあわせることが苦手・わがまま』な子どもの中には、
年少期のこの体験があるかもしれません。
そこで、子どもの情緒・社会性などを発達させるには、
日常的に子どもとよく遊ぶだけではなく親子で一緒に楽しむ。
「〇〇〇してあげる」ではなく
「一緒に〇〇〇して楽しむ」の姿勢が重要です。
先ず、年齢に関係なく子どもには
問題解決する能力があることを再認識してください。
例えば、2~3歳であっても隣で泣いている子がいると
自分のおもちゃを貸してあげる。
既に問題解決の能力を身に付けているのです。
次に子どもが遊びの中で見せる様々な表情
(喧嘩をしたり物を壊す等の不適切な行動)に対して、
親としてどのような態度、行動をとるかということです。
子どもの感情(泣きわめく)に
親の感情(一方的に叱る)をぶつけていませんか。
その場で「良い・悪い」の価値評価をしていませんか。
ここがポイントです。子ども自身の問題解決能力を信頼してください。
NPO法人親子ふれあい教育研究所代表・藤野信行(元大学教授 心理学)
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