岩槻の情報紙「ら・みやび」
NO.657より転載
『専門は発達心理学』
早いもので「みやび」にコラム掲載を始めて1年半になります。
800字に収めなくてはならない条件があり、
毎回苦労しています。友人に新聞記者がいましたが、
決まった文字数の中で難なく原稿用紙を埋めていくのを見て
感心した覚えがあります。
話は変わりますが、私の専門は「発達心理学」です。
発達とは赤子から老人までが対象です。
中でも専門は、「障がい児・者心理学」です。
大学人になった当初は、子どもの発達心理学を中心に
教鞭を執っていましたが、39歳の時に厚労省時代の先輩から
連絡があり、来年から「介護福祉士養成」が始まる。
君に「障がい者心理学」と「老人心理学」を
担当してもらいたと言うのです。
老人心理学は私の専門ではないと言うと
頭ごなしに怒られました。障がい者の70%は高齢者だ。
現在、老人心理の専門家は少ない。専門家を紹介する。
勉強しろとほぼ命令に近かったのです。
紹介されたのが、聖マリアンナ大学の「長谷川和夫先生」でした。
長谷川式認知症チェクリストの開発者です。
それからは、子供と高齢者の二足の草鞋です。
介護福祉士養成の教科書作り。「老人心理学」の猛勉強。
ほとんど長谷川先生の著書や、講演録から学びました。
又、元々が現場主義です。
多くの高齢者施設を訪ねて現状を見聞きしました。
後々これが役に立ちました。
最近は、「高齢者施設の選び方」をテーマに講演を頼まれます。
皆さんがご存じの知識とは異なると思います。
話は飛びます。大学の定年は70歳でしたが61歳で早期退職し、
現在の「NPO法人親子ふれあい教育研究所」を12年前に立ち上げました。
当初は、就学前の子供対象の「こころの相談室」だけでした。
しかし、社会の変化もあり、さらに地元との共存を考えて現在の
「多世代交流」事業に方向転換しました。
今年も「ココロとカラダの薬箱」で頑張りますので宜しくお願いします。
NPO親子ふれあい教育研究所代表(元大学教授)藤野信行