コロッケちゃんねる
2024年10月18日金曜日
2024年9月16日月曜日
コラム『ココロとカラダの薬箱』第26回
岩槻の情報紙「ら・みやび」
NO.665より転載
『手話応援』
聴覚障害者を1500人招待して、
サッカーのアルディージャを応援する催しが
今年も7月13日にありました。毎年受付のお手伝いをしています。
その関係で埼玉新聞社からインタビューを受けました。
私が手話と出会ったのは今のように手話が市民権を得る前です。
全日本聾唖連盟が中心になって、手話の標準化を図っていた頃です。
私が社会人としてスタートを切ったのが昭和48年、
国立聴力言語障害センター(厚労省)です。
そこで先輩や聾唖者の人から直接手話を習いました。
役人生活は11年、その後は30年以上大学で教鞭を執りました。
ある日、手話サークルの学生から
楽しく手話を学べる方法はないかと尋ねられました。
カラオケが出始めた頃です。
学生に手話で歌うことを提案し、手作りの歌集を一緒に作りました。
これは面白いと複数の出版社に企画を持ち込みましたが、
誰が手話で歌うのかと一蹴されました。
現在の様な手話ボランティア団体など数が少なかった時代です。
手話通訳者養成も始まった頃です。
やっと旧知の出版社に1回切りの約束で出すことができました。
発売して1週間経った頃、夕刊フジに小さく
『日本で初めての手話のうた本(手話で歌おう)発売』の記事が載りました。
次の日からが大変でした。
テレビ局や新聞社などマスコミ各社から追いかけ回されました。
当初、私に批判的な態度をとった人たちも掌を返して、手話の歌本を出しました。
今では誰でも手話で歌うのが当たり前になりました。
1500人の障害者と一緒になって、
皆で手話でサッカー応援をするなど昔では考えられませんでした。
手話が市民権を得た。これは本当に夢のような話です。
今年はパラリンピックの年です。以前(みやび)に
『パラリンピック物語』を2回に渡って掲載しました。
今、掲載した方が良かったですね。
【NPO親子ふれあい教育研究所代表(元大学教授)藤野信行
2024年8月22日木曜日
親子で絵本作り
子ども食堂において始めて「親子で絵本作り」をしました。
特別支援学校の元教諭(図工)の鈴木さんが対応してくれました。
当日は地元の花火大会で持ち帰り用のメニューにしました。
又、かき氷もありました。
2024年8月21日水曜日
2024年8月20日火曜日
コラム『ココロとカラダの薬箱』第25回
岩槻の情報紙「ら・みやび」
NO.664より転載
『1冊の気になる本』
現在、74歳の私が人生で最も影響を受けた本は何か。
1冊あげなさいと言われたら真っ先に挙げるのが、
時実利彦先生(大脳生理学者)の『人間であること』です。
脳の話も影響を受けました。
2冊とも岩波新書で、その2冊が私にとっては、
バイブルみたいなものです。
高校時代に読んだ本が今の私を支えてくれています。
今ではボロボロになった本を
時々ですが開きます。
すると新たな発見があります。
何十年経っても先生はこんなこと言いたかったんだろうな。
時代が変わったけれども、基本はこれだと気付かされます。
そういう意味で自身が影響を受けた本を手元に置くことは、
心の安らぎにも拠り所にもなります。
時実先生は著書の中でこんなこと言われています。
『植物は生きている』『動物は生きていく』
『よりよく生きるのが人間である』。
ただ生きているのであれば植物だよ。
ただ生きていくのは動物だよ。
よりよく生きる存在こそが人間である。
高校生の私にとって『よりよく生きる』とは
何かが永遠のテーマになりました。
大学で心理学を学んだのもそれがきっかけです。
大学紛争の真っ只中です。
否が応でも『人間がより良く生きるとは何か』を
考えさせられました。
今思えば、50年以上に渡って、
このテーマでやってきたことになります。
自分が障害者の方たちに関わるようになって半世紀。
現在も『こころの相談室』で無料の心理相談を続けていますが、
その根底にあるのは、やはり
『人間、よりよく生きるとは何か』です。
一人ひとりの子供が、今目の前のお子さんが、
よりよく生きるためには何が必要か。
社会人になり、数十年ほど経って辿り着いた答えが、
『母親を楽にさせる』でした。
母親が楽になれば、子供も楽になれる。
当たり前に思えますが、これが難しい。
日々の生活の中で母親が楽になれる事はないか。
ほっとできる時間は作れないか。
一緒に探すのが、私の相談のスタイルになりました。
難しいことは言いません。
それはいけない。こうやったほうが良い。
こうあるべきだ。そんなことは言いません。
甘えではありません。
子供のためにも自分自身が少しでも楽になることが、
『人としてより良く生きる権利』だからです。
世の中には、そこらかしこの資料を集めて
誠しやかに蘊蓄を述べる方がいます。
そういう方に限って『あるべき論』なのです。
あるべき論に惑わされないでください。
【NPO親子ふれあい教育研究所代表(元大学教授)藤野信行
2024年8月19日月曜日
コラム『ココロとカラダの薬箱』第24回
岩槻の情報紙「ら・みやび」
NO.663より転載
『こころの相談室』
「NPO親子ふれあい」(OFKK)を立ち上げて
今年7月で14年目です。
当初は、就学前のお子さん対象の
無料『こころの相談室』だけでした。
徐々に多世代交流、子育て支援に移行し、
現在は「コロッケカフェ(木・金)、
子ども食堂(第3土曜)、
無料学習塾(第3・第4土曜)、
今年から『わくわく体験』も始まりました。
「わくわく体験」については次回にお話しします。
←子ども食堂準備の様子
もちろん『こころの相談室』は今でも継続中です。
一時、コロナ禍の時には相談件数が減りました。
しかし、今では以前より増えています。
対象も小学生、中学生の相談も入ります。
しかし、相変わらず就学前のお子さんが中心です。
始めて来られた方には決まって
「お子さんの好い(良い)ところは何ですか」と尋ねます。
すぐに良いところが出てくることは稀です。
しばらく考えて、ありません。
何もありませんと応える母親が大半です。
お子さんのことで困って相談に来られたわけです。
いきなり良いところと言われても、
出てこないのは当然です。
しばらくすると、
「良いところは無いが可愛いです」と
応える母親は多い。
可愛いって最高の「良いところ」ではありませんかと言うと、
これで良いのですかと聞いてきます。
間髪入れずに申し上げます。
「1日に10個」1か月間、お子さんの良い(好い)ところを
挙げてくださいとお願いします。
すると無理、無理と言われます。
「子供がこんなことをしてくれた。
幼稚園での出来事を話してくれた。
先生に褒められた。」何でもよい。
何月何日、1行で良い。
短い方が良いと言います。
説明がないと後でわからないと言われます。
説明はいらない。
とにかく騙されたと思って「良いところ」探しだけを
1か月してくださいとお願いします。
半信半疑の母親が1か月後に
「ニコニコ顔」「晴れやかな顔」で来られます。
我が子にこれ程良いところがあったと改めて気づかされたち言います。
ここから私と母親の相談は始まります。
NPO親子ふれあい代表理事 藤野信行(元大学教授)
2024年7月19日金曜日
コラム『ココロとカラダの薬箱』第23回
岩槻の情報紙「ら・みやび」
NO.662より転載
『なぜ・今・EQ(感情の知能指数)なのでしょう』
コロナ禍が終息に向かう昨今、
引き続きテレワークや在宅勤務を続けている人も多い。
3つあるテレワークのひとつが在宅勤務です。
一方、最近になってテレワークを廃止する企業が増えている。
テレワークになじんだ人にとっては、
廃止されると自身の生き方そのものに影響が出ます。
廃止は、優秀な人材が流出するきっかけにもなりかねない。
確かにテレワークにはメリットとデメリットがあります。
最大のデメリットは、「コミュニケーション不足に
陥りやすい」ことです。
モニターだけでは社員の体調や考え方、
ましてや感情の把握までは難しい。
昔から人間は「感情」の動物とも
「思考と感情」の動物ともいわれてきた。
「コミュニケーション=感情の把握」と言えなくもない。
感情と言えば、テレワークによる
コミュニケーション不足が原因かなのか。
会社や仕事に「飽きた」と「感情」が優先して
優秀な人材が辞めていくらしい。
様々なストレスが原因で体調を崩し
意欲を無くして辞めていく「5月病」とは違う。
優秀な人材であれば、「飽きた」理由もわかっている。
下がったモチベーションを再度向上させられないか。
改めて注目されているのが「EQ(こころの知能指数)」です。
感情の知能指数ともいう。
一般にEQの高い人は人間関係がスムーズにいく。
反対に低い人は人間関係で苦労すると言われる。
又、EQの基本は「コミュニケーション能力」です。
年齢や性別に関係なく誰でも高めることができます。
EQを高めるための企業研修(感情マネージメント)や
子どものEQを伸ばすカリキュラムもあります。
なかでも注目されている能力が『楽観性』です。
あの人は何事にも楽観的で羨ましいね。
苦労が無いのかねなどと皮肉る人もいる。
とんでもない。「楽観性」を発揮している人は、
成功することを前提に行動するので、
失敗もするが立ち直りも早い。
大きな成功も得られる。
「発想の転換」とよく言われるが、「楽観性」の
高い人ほど「発想の転換」が上手ではないでしょうか。
ここからは、子どものEQの伸ばし方、
幼少期の親の関わり方について述べます。
①やればできると言う自分を信じる気持ちを育てる。
そのためには親は子どものすることを頭から否定しない。
必要な時にアドヴァイスをする。
②要領よくまとめて話すことは子どもには難しい。
子どもの話を親が辛抱強く一緒懸命聴いてあげることで
徐々に整理して話せるようになります。
③子どもがなぜ叱られたか理解できるような接し方をする。
子どもを感情的に叱ると、叱られるのが嫌でチャレンジ(挑戦)しない。
意欲の無い子どもになります。
④子どもは小さな出来事でも不安になります。
日常的にスキンシップができているかをチェックしてください。
⑤親子でその日の出来事『楽しかったこと。悲しかったこと。
悔しかったこと等』その時々どのような感情を
持ったかが確認できると良いですね。