2024年7月19日金曜日

コラム『ココロとカラダの薬箱』第23回

 岩槻の情報紙「ら・みやび」

NO.662より転載

『なぜ・今・EQ(感情の知能指数)なのでしょう』



コロナ禍が終息に向かう昨今、

引き続きテレワークや在宅勤務を続けている人も多い。

3つあるテレワークのひとつが在宅勤務です。












一方、最近になってテレワークを廃止する企業が増えている。

テレワークになじんだ人にとっては、

廃止されると自身の生き方そのものに影響が出ます。

廃止は、優秀な人材が流出するきっかけにもなりかねない。

確かにテレワークにはメリットとデメリットがあります。

最大のデメリットは、「コミュニケーション不足に

陥りやすい」ことです。

モニターだけでは社員の体調や考え方、

ましてや感情の把握までは難しい。

昔から人間は「感情」の動物とも

「思考と感情」の動物ともいわれてきた。

「コミュニケーション=感情の把握」と言えなくもない。




感情と言えば、テレワークによる

コミュニケーション不足が原因かなのか。

会社や仕事に「飽きた」と「感情」が優先して

優秀な人材が辞めていくらしい。

様々なストレスが原因で体調を崩し

意欲を無くして辞めていく「5月病」とは違う。

優秀な人材であれば、「飽きた」理由もわかっている。

下がったモチベーションを再度向上させられないか。










改めて注目されているのが「EQ(こころの知能指数)」です。

感情の知能指数ともいう。

一般にEQの高い人は人間関係がスムーズにいく。

反対に低い人は人間関係で苦労すると言われる。

又、EQの基本は「コミュニケーション能力」です。

年齢や性別に関係なく誰でも高めることができます。

EQを高めるための企業研修(感情マネージメント)や

子どものEQを伸ばすカリキュラムもあります。



















なかでも注目されている能力が『楽観性』です。

あの人は何事にも楽観的で羨ましいね。

苦労が無いのかねなどと皮肉る人もいる。

とんでもない。「楽観性」を発揮している人は、

成功することを前提に行動するので、

失敗もするが立ち直りも早い。

大きな成功も得られる。

「発想の転換」とよく言われるが、「楽観性」の

高い人ほど「発想の転換」が上手ではないでしょうか。













ここからは、子どものEQの伸ばし方、

幼少期の親の関わり方について述べます。

①やればできると言う自分を信じる気持ちを育てる。

そのためには親は子どものすることを頭から否定しない。

必要な時にアドヴァイスをする。


②要領よくまとめて話すことは子どもには難しい。

子どもの話を親が辛抱強く一緒懸命聴いてあげることで

徐々に整理して話せるようになります。


③子どもがなぜ叱られたか理解できるような接し方をする。

子どもを感情的に叱ると、叱られるのが嫌でチャレンジ(挑戦)しない。

意欲の無い子どもになります。


④子どもは小さな出来事でも不安になります。

日常的にスキンシップができているかをチェックしてください。


⑤親子でその日の出来事『楽しかったこと。悲しかったこと。

悔しかったこと等』その時々どのような感情を

持ったかが確認できると良いですね。














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2024年7月18日木曜日

コラム『ココロとカラダの薬箱』第22回

 岩槻の情報紙「ら・みやび」

NO.661より転載

25年周期の心理学ブーム」



最近、心理学に関心が集まっているようです。

どうも25年周期で心理学ブームが起きています。

私が学生時代の1970年代も心理学ブームでした。

授業料値上げ反対、日米安保反対と学生運動が激しかった時代です。













それから25年後2000年代初頭は長引く経済不況のために

中高齢者のリストラ、若者の就職難が続きました。

さらに25年後の現在です。

地球規模の環境異変。

半世紀ぶりの円安と物価高、そして、経済格差と貧困問題など昔に

タイムスリップした感があります。

確かに社会が混とんとした時代になると、

心理学ブームが起きるようです。



今から24年前の2000年に

一般書として始めて出したのが

『ボランティアのための福祉心理学(NHK出版)』です。

専門書ではない。ネーミングが固いと編集者から

言われたことを思い出しました。













その中でEQ(こころの知能指数)について触れています。

私たちはIQ(知能指数)についてはよく知っている。

バブル経済華やかな時代には、幼児を対象に

「IQ」を高める為の英才教育が盛んでした。

IQが高いことが優秀とされてきたからなおさらです。











しかし、EQとなると勝手が違う。

EQはゴールマンが提唱した「思いやり・協力・調和」のことで

「こころの知能指数」と呼ばれている。

IQは頭の知能指数、EQはこころの知能指数と言うわけです。


このブームが25年前に起きました。

その背景には、幼児や老人への虐待、学校における

いじめや多発する凶悪犯罪など、

従来の日本では考えられない深刻な事態が生じていました。

世界でも類を見ない凶悪犯罪「オウムのサリン事件」が

この時代に起きました。

サリンを起こした当事者は、

医師や弁護士を始め多くが高学歴者であったことから

学歴偏重に警鐘が鳴らされた。

そこで先ほどから申し上げている「EQ」への

関心が一気に高まったわけです。

なんとなく現在の世相に似ていませんか。この続きは次号とします。









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2024年7月17日水曜日

コラム『ココロとカラダの薬箱』第21回

岩槻の情報紙「ら・みやび」

NO.660より転載

月は新たなスタート」


 4月は、幼児から大学生、新入社員までが

「希望と不安を胸に」新たな道を歩み始めます。

試しに「新入生の気持ち」とパソコンに入力してみました。

私が期待したのは、保護者や教師から子どもへの励ましの言葉です。

ところが、いきなり目に飛び込んで来たのが、

大学から新入生への歓迎メッセージの数数です。

多くの大学は、少子化の影響で学生確保に躍起になっています。

以前以上に1人の学生の存在価値が高まっているのでしょう。

この時期、復学や再就職、新たなチャレンジをする人もいます。

いずれにしても様々な人が、

様々な形で新たなスタートを切るのが4月です。








現在、73歳の私も4月から

FM越谷86.8㎒にデビューします。















「いつでもどこでも子育てお役立ち情報

ふじのラジオ5分間だけ聞いてください」です。

毎週火曜の10時20分からの5分間(土曜再放送)です。


5分間ですが、毎週となると大変です。

FM越谷は、コミュニティ放送局です。

エリアが限られています。確実に聴けるのは、

無料アプリの「リスラジ」からです。「リスラジ」は、

全国のコミュニティFM放送が聴けます。

なぜFM放送かと言えば、昨年、

ユーチューブ「ふじのラジオ」を開設しましたが、

聞いて頂けない。

ユーチューブであればいつでも聞ける。

5分間であれば聞きやすいと始めたのですが結果は散々でした。

母親たちに尋ねたところ意外な言葉が返って来た。

内容は良い。聞きやすい。勉強になる。

しかし、「いつでも聞ける5分間番組」だから余程でないと聞かない。

いつでも聞けることが裏目にでました。

どうすれば良いか。













旧知の越野社長に相談し、

レギュラー番組を持つことになりました。

FM放送は聞き逃すこともあります。

同じ内容をユーチューブに掲載すれば良い。

その様に考えました。73歳の新たなチャレンジです。









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2024年7月16日火曜日

コラム『ココロとカラダの薬箱』第20回

岩槻の情報紙「ら・みやび」

NO.659より転載

「ストレスチェックと高ストレス」















ストレスチェックの結果は如何でしたか。

25項目中8項目以上が該当した場合は高ストレスが心配です。

しかし、あくまで目安です。問題は数ではなく内容です。

ポイントは、ストレスの対象(悩みの原因)が

「子ども」

「夫」

「家族や友人」

「自分自身」

のいずれに当てはまるかです。


また、あなた自身のストレスが主に

「身体的不調」

「精神的不調」

いずれから来ているかです。



例えば、高ストレスの原因が「子ども(子育て)」にあるとします。

あなた自身が、現在強く感じているのは、

「身体的不調」ですか。「精神的不調」ですか。

子育ての悩みの根本原因は、お子さん自身ですか。

夫への不満ですか。

あなた自身の性格、あるいは日々の生活。

たとえば、「育児と仕事の両立」が上手にできないからですか。


















結論から言えば、高ストレスの原因は一つではなく

複雑に絡み合っていると言うことです。

したがって、ストレスを無くすのではなく

「軽くする」ことが重要です。

子育て(悩み)の原因が、

一つでも軽減できれば随分と楽になります。


設問の⑨⑩⑬は夫への不満です。


これがストレスの主な原因であれば、

夫婦で良く話をすることです。

何か手伝ってもらえることを見つけましょう。

或いは、あなた自身の考え方を見直すだけでも楽になります。
















私が著書や講演で話すことです。

「良いところ探し」です。

相手の欠点はいくつでも見つかります。

相手の良いところを探すのです。

小さなことで良い。

今日、子供がこんなことをしてくれた。

夫が手伝ってくれた。

一日十個、相手の良いところを探してください。

子どもの良いところを十個あげるのが難しいのに

毎日十個の「良いところ探し」は無理と言われる方もいる。

しかし、これも習慣です。

続けていると何か良いことがあります。

いつの間にか子育てが楽に楽しくなっています。











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